「法事に参列するけど、マナーに自信がないな…」「香典ってどう包むのか忘れてしまった」と、不安を感じていませんか?
法事は故人を偲び、ご遺族への配慮を示す大切な場だからこそ、正しいマナーを知っておきたいですよね。
この記事では、そんなあなたの疑問を解消し、法事の参列時に役立つマナーの基本を解説します。香典の準備から服装の選び方、当日のお焼香の作法、さらには言葉遣いまで、法事に関する情報を紹介します。
※本記事の内容は浄土真宗の教えをベースに記載しております。他の宗派では法事の考え方や作法が異なる場合がありますので、ご自身の宗派に合わせてご確認ください。
目次
そもそも法事とは?

法事とは、故人を供養し、冥福を祈るために行われる仏教の儀式全般を指します。一般的には、お寺での読経や焼香などの「法要」と、その後に設けられる会食「お斎」を含めた一連の行事を指すことが多いです。
法事には、故人が亡くなってから7日ごとに行われる「忌日法要(きにちほうよう)」と、毎年特定の年に行われる「年忌法要(ねんきほうよう)」があります。
参列前の準備「服装や香典マナー」

法事への参列が決まったら、当日慌てないためにも事前の準備が大切です。ここでは、香典や服装など、特に確認しておきたいマナーについて解説します。
基本的な服装
法事の服装は、故人への敬意を表す「喪服」が基本です。法事の回忌によって服装の厳格さが変わることがありますが、基本は落ち着いた色合いの服装を選びましょう。
【男性編】具体的な服装例と注意点
故人への敬意を示すために、落ち着いた装いを心がけましょう。基本となるのは、黒のスーツに白色で無地のワイシャツ、そして光沢のない黒無地のネクタイです。ネクタイはディンプルを作らない結び方で、ネクタイピンは身につけません。スーツだけでなく、ベルトや靴下、革靴もすべて黒のシンプルなデザインで揃えるのがマナーです。
また、光り物もふさわしくありません。金の指輪や金の腕時計などのアクセサリー類は必ず外しておきましょう。髪型については、お辞儀やお焼香の際に乱れないよう、きちんと整えるのがマナーです。
長髪の方は、黒や地味な色のヘアゴムで目立たないようにまとめておくとよいでしょう。
【女性編】具体的な服装例と注意点
ブラックフォーマルが基本です。黒のスーツやワンピース、アンサンブルなどを着用しますが、いずれも肌の露出を避け、シンプルなデザインのものを選びましょう。スカート丈は、座った際に膝がしっかり隠れるものを選ぶのがマナーです。
足元は、肌が薄く透ける20デニール程度の黒色のストッキングを着用します。靴は黒のシンプルなパンプスを選び、先が細すぎるデザインやヒールの高すぎるものは避け、安定感のあるものを選びましょう。
アクセサリーについては、結婚指輪以外は基本的に身につけません。もしネックレスを着用する場合は、一連のパールやオニキスなど、光沢が少なく派手さのないものを選びましょう。二連や三連のネックレスは「不幸が重なる」ことを連想させるため避けてください。
メイクはナチュラルに仕上げ、髪型は男性と同様に、お辞儀やお焼香の際に乱れないよう、低い位置でシンプルにまとめるのが基本です。
華美なヘアアクセサリーは避け、黒や地味な色のものを選びましょう。また、ネイルをしている場合は、事前に落とすのがマナーです。もしどうしても落とせない場合は、黒や地味な色の手袋を着用して隠すようにすると良いでしょう。
香典の準備
香典は、故人への供養の気持ちと、ご遺族が法要を行うにあたっての負担を分かち合う意味で贈るものです。香典の金額は、故人との関係性によって異なります。
一般的に、故人の親族であれば10,000円~50,000円程度、友人・知人であれば5,000円〜10,000円程度が目安とされています。
ご夫婦で参列する場合は、連名で包むか、夫の名前で包むのが一般的です。新札は「不幸を予期していた」と受け取られる可能性があるため、旧札を選ぶのがマナーです。
ただし、あまりにもボロボロのお札は失礼にあたるため、適度な使用感のあるきれいな旧札を選びましょう。
ふくさの選び方と包み方
香典は、そのまま手渡しせず、袱紗に包んで持参するのがマナーです。
弔事では、紺色、緑色、グレー、紫色などの落ち着いた色のふくさを選びます。慶弔どちらでも使える紫色が一つあると便利です。
弔事では「左開き」で包みます。まず、ふくさを広げ、香典袋を中央よりやや右寄りに置きます。次に、右→下→上→左の順にふくさを折りたたみ、最後に左側を余った部分で挟み込むようにして留めます。
お供え物を持参する際のマナー
香典とは別に、故人への感謝や供養の気持ちとしてお供え物を持参する場合もあります。故人の好物だったお菓子、果物、線香、ロウソクなどが一般的です。日持ちがして、個包装されているものが喜ばれます。金額は、3,000円〜10,000円程度が目安です。のしは黒白または黄白の結び切り水引を選び、表書きは「御供」とします。
法事当日「出席時の振る舞いマナー」
法事当日、故人への敬意とご遺族への配慮を示すために、振る舞いのマナーも重要です。
受付でのマナー
集合時間の10分前を目安に到着するようにしましょう。早すぎるとご遺族の準備の妨げになる可能性があり、遅刻は厳禁です。
受付では、一礼して「本日はお招きいただきありがとうございます」「本日は誠にご愁傷様でございます」など、簡潔な言葉で挨拶します。
香典はふくさから取り出し、両手で渡します。お供え物がある場合は、香典と一緒に渡しましょう。
お焼香の作法

法要の際には、一般的に線香ではなくお焼香を行います。お焼香には、焼香台まで進み出て行う「立礼焼香」と、自分の席に座ったまま香炉を回して行う「回し焼香」の二通りがあります。
お焼香の具体的な作法は宗派によって異なりますが、焼香の順番が来たら、まずご遺族に向かって一礼し、静かに焼香台の前へ進みます。次に、遺影や位牌に向かって一礼し、合掌しましょう。
その後、右手の親指、人差し指、中指の三本で抹香(粉末状のお香)を少量つまみます。つまんだ抹香は、宗派によっては目の高さまで持ち上げ、額のところで軽く「押しいただく」作法があります。
つまんだ抹香を香炉の炭の上に静かにくべたら、再び遺影や位牌に向かって合掌し一礼します。最後に、焼香台から下がる前にご遺族に向かって一礼し、自席に戻りましょう。
数珠(念珠)の正しい持ち方・使い方
数珠は、お焼香や読経の際に使用する仏具です。
左手の親指以外の四本の指にかけ、親指で軽く押さえるのが基本的な持ち方です。
合掌するときは、両手の親指以外の指にかけ、両手で挟むように持ちます。数珠は、座るときは座布団の上に置かず、小さな袋に入れて持参し、使用時以外は大切に保管しましょう。
言葉遣いのマナー
法事の場では、不適切な言葉遣いを避けることも大切です。
「重ね重ね」「度々」「追って」など、不幸が重なることを連想させる言葉や、「死亡」「逝去」といった直接的な言葉は避け、「ご逝去」「お亡くなりになる」などの丁寧な表現を使います。
故人の死因や、遺産の話など、デリケートな話題は避けましょう。ご遺族に対しては、「頑張って」といった励ましの言葉よりも、「お疲れ様でございます」「どうぞご無理なさらないでください」など、ねぎらいや気遣いの言葉を選ぶと良いでしょう。
まとめ
今回は、法事の基本マナーについてご紹介しました。法事は間隔があく行事のため、ついマナーを忘れがちです。当日をスムーズに迎えるためにも、事前にしっかりとマナーを復習しておきましょう。
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