そうめんは、日本の夏の風物詩とも言える伝統的な麺料理です。
お中元やお歳暮の定番の贈り物としても親しまれていますよね。小麦粉と塩、水を練り合わせて作られるシンプルな麺ですが、その奥深さは計り知れません。
そこで今回は、創業70年以上を誇る北海道北見市の製麺所・津村製麺所が、そうめんの基本から、知られざる魅力、そして美味しく食べるためのコツまで、余すところなくご紹介します。
この記事を読めば、そうめんに対する理解が深まり、今まで以上にそうめんを楽しめるようになるでしょう。きっと、今年の夏はそうめんが食卓の主役になるはずです!
ぜひ最後まで読んで、そうめんの魅力を再発見してくださいね。
目次
そうめんとは?歴史や種類を解説

そうめんは、小麦粉と水、塩を練り合わせた生地を、油を塗りながら細く長く伸ばし、天日干しで乾燥させた麺のことです。その細さは、まさに芸術品です。そうめん作りには、雪や雨が少なく、晴天が続く気候が適しているため、そうした地域で作られることが多いです。
そうめんは、お中元やお歳暮の贈り物としても定番です。これは、そうめんの細く長い形状が「細く長く続くご縁」を象徴し、贈られた相手への健康と長寿の願いが込められているからです。また、お盆には、そうめんを仏壇にお供えする風習も残っています。
日本の三大そうめんを紹介
そうめんの種類には、機械で製造される「機械麺」と、職人の手によって作られる「手延べそうめん」の2種類があります。今回は手延べそうめんの中でも生産量の多い三大そうめんを紹介します。
播州手延べそうめん(兵庫県)
独特のコシと、つるりとした喉越し、茹でても伸びにくいのが特徴です。小麦粉に食塩水を加え、しっかりと練り上げた生地を、熟練の職人が手作業で細く長く伸ばしていきます。生地は非常に繊細で、短時間で一気に伸ばすと切れてしまうため、丁寧に縒りをかけながら、時間をかけて少しずつ伸ばしていきます。生地を熟成させ、よく延ばす工程を何度も繰り返すことで他にない滑らかな舌触りを楽しむことができます。
三輪そうめん(奈良県)
三輪そうめんは、1200年以上続く伝統的な手延べ製法で作られています。通常のそうめんよりもさらに細く長く、まるで絹糸のような美しさが特徴です。その細さゆえに、持ちやすく、食べやすいだけでなく、つゆとの絡みが抜群です。そうめん本来の風味をしっかりと味わえます。また、小麦粉本来の風味を活かすため、着色料や添加物は一切使用していません。その結果、雪のように白い麺は、見た目も美しく、どんな具材やめんつゆとも調和しますよ。
小豆島そうめん(香川県)
小豆島そうめんの最大の特徴はごま油を使用していることです。実は、ごま油で有名な「かどや製油」は、小豆島が発祥の地なのです。江戸時代末期から、小豆島の手延べそうめん作りに欠かせないごま油を製造し続けています。三大そうめんの他の2つと比べると、少しだけ麺が太めです。太めなことでもっちりとした食感が楽しめます。
そうめんの栄養とカロリー|ダイエット中に食べても大丈夫?
そうめん1束(50g)のカロリーは約150kcal。1人前は2束(100g)が目安なので、1食あたり約300kcalとなります。これは、そばやうどんと比べると大きな差はありませんが、ご飯や食パンと比べるとカロリーは低く、糖質も少なめです。
しかし、そうめんは三大栄養素の中で糖質が多く、食物繊維やビタミン、ミネラルは少なめです。そのため、そうめんだけを食べ続けると栄養バランスが偏ってしまいます。また、GI値も高いため、血糖値が急上昇しやすい点にも注意が必要です。
さらに、そうめんには抗酸化作用のあるセレンや、代謝に関わるモリブデンなども含まれています。これらの栄養素を効率よく摂取するためにも、野菜やたんぱく質など、他の食材と組み合わせて食べるのがおすすめです!
そうめんの塩分|気になる塩分量と減塩のコツ
茹でる前のそうめん100gあたりの塩分量は約3.8gと、決して少なくありません。
しかし、ほとんどの場合、そうめんは茹でてから食べるため、茹でる過程で塩分が大幅に減少します。茹で上がったそうめんの塩分量は、わずか約0.3gにまで減ります。
そうめんの塩分を抑えるには、そうめんを茹でてから水洗いする際にしっかりと洗うことが大切です。そうすることで塩分が溶け出し、流れ出ていきます。
また、茹でた後に水に浸すことで、さらに塩分を減らすことができます。最近では、減塩や無塩のそうめんも販売されているため、これらの商品を選ぶことも減塩のコツです。
- たっぷりのお湯で茹で、しっかり水洗いする
- 茹でた後に水に浸す
- 無塩そうめん、減塩そうめんを使う
そうめんの茹で方|くっつかないコツや美味しい食べ方
そうめんを美味しく茹でるポイントは、たっぷりのお湯と強火です。大きな鍋に3リットル以上の水を沸騰させ、そうめんをパラパラと入れ、強火のまま箸で手早くかき混ぜましょう。少ないお湯で茹でると、麺同士がくっつきやすく、風味も損なわれてしまいます。
4人前で4〜5束(200g〜250g)のそうめんを茹でる場合は、5束で3リットル以上のお湯を目安にしてください。沸騰したらそうめんを入れ、吹きこぼれないよう火加減を調整しながら、パッケージに記載されている茹で時間通りに茹でましょう。茹で上がったら、すぐにざるに上げてお湯を切りましょう。
にゅうめんや炒め物など、再度加熱する場合は、茹で時間を短めにするのがポイントです。1分〜1分30秒ほどで固めに茹で上げると、食感が損なわれず美味しく仕上がります。
そうめんの太さによって茹で時間が異なるので、パッケージの表示をよく確認しましょう。
そうめんのぬめり|原因と対策、美味しく食べる方法
そうめんを茹でた後に気になるのが、あの独特のぬめりです。実はこのぬめり、健康に害はないどころか、食物繊維やミネラルを含んでいて体に良い影響を与えることもあります。しかし、見た目や食感が気になるため、基本的には取り除くことが多いです。
そうめんのぬめりは、麺の表面に残ったデンプンが原因です。このぬめりは風味や食感を損なうこともありますが、ちょっとした工夫で簡単に取り除くことができます。
そうめんのぬめりを取る方法
そうめんを茹で上がったら、すぐに氷水に浸しましょう。こうすることで、麺の表面のデンプンが洗い流され、ぬめりが取れます。さらに、氷水に少量の酢を加えるのも効果的。酢にはデンプンの粘りを中和する作用があり、そうめんをよりツルツルに仕上げてくれます。
そうめんの保存方法|正しい保存方法で美味しさをキープ
そうめんは、高温多湿を避けて保存することが大切です。直射日光が当たらない、風通しの良い場所で保管しましょう。台所や押し入れなどは湿気がこもりやすいため、避けるのがベターです。
開封後は、湿気やにおい移りを防ぐために、密封容器や袋に入れて冷蔵庫で保存するのがおすすめです。そうめんは他の食品の香りを吸収しやすいので、匂いの強いものと一緒に保管しないように注意しましょう。
また、賞味期限は未開封の場合の目安です。開封後は、なるべく早めに食べきるようにしましょう。
そうめん放置は危険|食中毒のリスクと対策
そうめんを放置することで、食中毒のリスクが高まります。特に、黄色ブドウ球菌や腸炎ビブリオ、サルモネラ菌などは、高温多湿な環境で増殖しやすく、そうめんのような水分が多い食品で食中毒を引き起こす可能性があります。
そうめん弁当を作る際や、時間が経ってからそうめんを食べる際には、麺を茹でた後は、氷水でしっかりと締め、キッチンペーパーなどで水気を拭き取りましょう。
また、そうめんを盛り付ける際は、清潔な箸やスプーンなどを使用することで、菌の繁殖を防ぐことができます。
そうめんの美味しい食べ方レシピ
そうめんを美味しく食べられるレシピを紹介します。
定番はやっぱりコレ!「おろしぶっかけそうめん」
材料(1人前)
- そうめん(2束)
- 大根(150g)
- めんつゆ3倍濃縮(30cc)
- 水(150cc)
- 細ねぎ(適量)
- おろししょうが(適量)
作り方
- 器にめんつゆと水を入れ、ラップをして冷蔵庫で冷やします。
- 大根をすりおろして水気を軽くしぼります。
- そうめんを表示時間通りゆで、流水でぬめりを取ります。
- 器にそうめんを盛ってめんつゆをかけ、大根おろし、細ねぎ、おろししょうがをのせたら完成です。
さっぱり食べたいときにおすすめ!「梅ぶっかけそうめん」
材料(2人前)
- そうめん(4束)
- きゅうり(1本)
- 塩(少量)
- 梅(1個)
- 青じそ(4枚)
- 白ごま(少量)
- めんつゆ2倍濃縮(200ml)
- 水(200ml)
作り方
- 青じそを千切りにします。
- きゅうりは薄切りにして塩でもみ、水気をしぼります。
- そうめんを表示時間通りゆで、流水でもみ洗いし、器に盛ります。
- きゅうり、梅、青じそをのせ、白ごまをふります。
- めんつゆと水をかけたら完成です。
ほっこりする美味しさ!「ニラ玉そうめん」

材料(1人前)
- そうめん(1束)
- 卵(1個)
- ニラ(1/4束)
- しょうゆ(小さじ2)
- 鶏ガラスープの素(小さじ1/2)
- 水(400cc)
作り方
- ニラは食べやすい大きさに切ります。
- ボウルに卵を割り入れて混ぜます。
- 鍋にしょうゆ、鶏ガラスープの素、水を入れて熱します。
- 沸騰したらニラと卵を回し入れます。卵が半熟状態になるまで弱火で加熱したらスープの完成です。
- そうめんを表示時間通りゆで、流水でもみ洗いします。
- スープにそうめんを入れて2分弱火で煮たら完成です。
他にもそうめんのアレンジを紹介していますので、合わせて読んでみてくださいね。
まとめ
今回は、そうめんの基本から、知られざる魅力、そして美味しく食べるためのコツまでご紹介しました。そうめんに対する理解が深まり、今まで以上にそうめんを楽しめるようになったのではないでしょうか。
そうめんは、茹で方や具材のアレンジ次第で、様々な表情を見せてくれます。ぜひ、この記事を参考に、そうめんの可能性を再発見し、今年の夏はそうめんを食卓の主役にしてみてください。
津村製麺所の生そうめんは、北海道オホーツク産の小麦「きたほなみ」を使用し、風味が格別です。ひやむぎとは異なり、飲み物のようにスルスルと入っていく食感で、あっという間に食べられます。
そして、ファンが多い「生そば」、人気ナンバー1の「生ひやむぎ」に「生うどん」「生そうめん」など津村製麺所の魅力が詰まったアソートギフトもオンラインショップにて販売中です。ぜひ、他の麺も楽しんでみてください。

オンラインショップでは、津村製麺の伝統の味をご自宅で召し上がれるように豊富な種類の麺を販売中です。購入をお考えの方は、以下の方法でお気軽にお問い合わせください。