年越しそばはなぜ食べる?由来・意味・地域の違いを製麺所が解説!

年越しそばはなぜ食べる?由来・意味・地域の違いを製麺所が解説!

年越しそばは、年末(大晦日)に食べられる日本の伝統行事食です。細く長いそばは長寿や家族の幸せを願う意味を持ち、切れやすい性質は一年の厄を断ち切る象徴とされます。年越しそばの由来や意味、地域の風習、縁起が良いとされる食べるタイミングについても詳しく紹介します。

年末にそばを食べるのはなぜ?|年越しそばの由来と意味

年末に食べると縁起が良いとされる「年越しそば」。

食べられるようになった理由はひとつではなく、様々な考え方や昔からの習わしが重なり、受け継がれてきました。

ここでは、よく知られている3つの説を取り上げ、年越しそばの由来や意味を紹介します。

「細く長く」=長寿・家運繁栄の願い

まず、最も広く知られているのは、そばの細く長い形にまつわる由来です。

そばは、細く長く伸びることから、「細く長く生きられますように」という長寿・延命の願いが込められています。

また、長い麺は「末永く続く」ことも連想させるため、「家族の縁や家運がずっと続きますように」という家内安全・家運繁栄の意味もあります。

年越しに家族団らんで食卓を囲み、絆を深めるのにぴったりな理由ですね。

「切れやすい」=厄災を断ち切る象徴

そばには「長く続く」という願いがある一方で、「切れる」ことに良い意味があるともいわれています。 

そばは他の麺類に比べて、切れやすい特徴があります。

「今年一年の苦労や厄災をすっぱり断ち切る(切り捨てる)」という、災いを翌年に持ち越さないための「縁切り」や「厄落とし」という意味を持っています。

「悪いことは今年でおしまい!」と気持ちを切り替えるための、昔の人の知恵といえるでしょう。

金運・健康祈願など、地域に根付く多様な意味

長寿や厄落とし以外にも、興味深い説がいくつかあります。

  • 金運アップ

江戸時代の金細工職人が飛び散った金粉を集める際、練ったそば粉(そばがき)を使っていたというエピソードが語り継がれ、「そばは金を集める縁起物」として、金運上昇や商売繁盛に繋がるといわれているのです。

  • 健康祈願

そばの原料であるそばの実は、雨風に打たれても日光を浴びればすぐに起き上がるたくましさがある植物です。

その生命力にあやかり、「来年も元気に過ごそう」という健康の象徴とされています。 

また、昔は、そばの実が心臓や肝臓などの「五臓」の毒素を出す(解毒する)とも信じられており、新しい年を清らかに迎えるための食事と信じられていたようです。

年越しそばの歴史文化について

現代のように年越しそばが大晦日に食べる文化として定着するまでには、どのような歴史的な背景があるのかを詳しく紹介します。

「運そば」「三十日そば」などの呼び方の変遷

年越しそばの風習は、主に江戸時代に始まったとされています。

旧暦では月の最後の日を「晦日(みそか)」と呼び、人々は毎月この日に「三十日そば(みそかそば)」を食べる習慣があったそうです。そばを食べて悪縁を断ち切り、新しい月を気持ちよく迎えるゲン担ぎとしていました。

時代とともに毎月の「晦日そば」の風習は薄れていきましたが、一年の締めくくりである12月の晦日、すなわち「大晦日」だけは特別な日として残り、現在の年越しそばへと引き継がれたようです。

また、年越しそばは「運そば」や「寿命そば」といった様々な呼び方で親しまれてきました。

「運そば」という呼び名は、鎌倉時代に寺院で振る舞われたそば餅を食べた人々に運が向いてきたという伝説に由来するといわれています。

商人文化・庶民の風習として定着した背景

年越しそばの習慣を広めたのは、主に江戸の商人や庶民といわれています。

江戸時代の商売は、その多くが「ツケ」による晦日払い(月末払い)の形式をとっていたそうです。

そのため、商家では月末になると集金や棚卸しなどで非常に多忙を極めたといわれています。食事に時間をかけられない彼らの間で好まれたのが、そばの出前でした。

そばは出前が届くのが早く、食べるのも短時間で済むため、多忙な人々にとって重宝されたようです。

また、そばは、「健康」「長寿」「金運」など、様々な縁起の良い意味合いも併せ持っていたため、瞬く間に大晦日の特別な風習として定着したそうです。

地域で違う!年越しそばの食べ方と具材の意味

長寿や厄落としを願う年越しそばですが、地域によって食べ方に違いがあります。

ここからは、各地域の年越しそば事情や具材に隠された意味を紹介します。

  • 北海道・近畿地方「にしんそば」

北海道で親しまれているのが「にしんそば」です。

甘露煮にしたにしんをそばに添えるのが特徴です。にしんは、漢字で「二親」とも書けることから、子孫繁栄を連想させる縁起の良い魚であり、一家の安泰を願う意味が込められています。これは、内陸の京都において保存性の高い貴重なタンパク源として江戸時代に定着した背景があります。

  • 東北地方「わんこそば」

東北地方では、岩手県の郷土料理である「わんこそば」が、年越しそばとして知られています。

「大晦日の日に自分の年齢と同じ杯数のわんこそばを食べきると長生きできる」という言い伝えがあり、お祝いの席で振る舞われる背景があり、年越しのタイミングでも縁起物として選ばれてきました。

  • 関東地方「えび天そば」

関東地方で年越しに広く親しまれているのが「えび天そば」です。

温かいそばの上に大きなえびの天ぷらを乗せるのが特徴です。えびは腰が曲がっていることから長寿の象徴であり、赤色は魔除けの意味があります。特に大きく丸い形に揚げることで、金運上昇や家内安全の願いも込められています。

  • 中部地方「へぎそば」

中部地方の中でも、新潟県で年越しそばとして食べられることが多いのが、「へぎそば」です。

布海苔(ふのり)をつなぎに使った滑らかな食感と独特のコシが特徴で、冷水で締められたそばを四角い「へぎ」と呼ばれる器に盛り付けます。布海苔は、かつて織物の糊としても使われた歴史を持つため、粘り強さがあるそばとして親しまれています。

  • 中国・四国地方「釜揚げそば」

中国地方では、島根県において年越しそばとして「釜揚げそば」が食べられることが特徴的です。釜から茹でたそばをそのまま茹で汁と一緒にお椀に盛り付けたシンプルなもので、甘辛いつゆをかけて食べられています。

かつて出雲大社の門前で参拝客に配られ、「茹でたそばを水で締める」という作業を省いて、茹でそばをそのまま器に盛ったそばとして親しまれてきたそうです。

  • 九州地方

九州地方では、出汁を甘めに仕上げたそばに、丸天(魚のすり身を揚げた具材)を乗せて食されることが一般的です。

特に福岡や長崎といった沿岸部では、海で獲れた食材を使った具材が年越しそばとして使われているようです。海産物は、豊漁や海の恵みの象徴であるため、新年を祝う意味も込められています。

  • 沖縄地方

沖縄では、本土とは異なる食文化のため、年越しに「沖縄そば」や「ソーキそば」を食べる習慣が定着しています。

特に、長いものを食べ長寿を願うという意味合いに加え、具材の豚のあばら肉(ソーキ)は、良質なタンパク質や栄養価の高さから昔から祝い事や節目の料理に用いられてきました。これは、沖縄の食文化において家族の健康と長寿を願う象徴的な意味があるそうです。

年越しそばはいつ食べる?|タイミングと縁起の考え方

年越しそばは、日本各地で大晦日に食べられる行事食として親しまれていますが、いつ食べれば縁起が良いのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

大晦日の夜〜除夜の鐘前までが一般的

一般的には、大晦日の夜にそばを食べることが多く、「年内に食べ切る」ことが縁起が良いとされています。

そのため、夕食の時間帯に食べる家庭もあれば、除夜の鐘を聞く前までにゆっくり味わう地域もあり、いずれも新しい年を迎える前に食べ終えることが良いとされています。

年を越してから食べるのは縁起が悪い?

年を越して元旦(1月1日)になってから年越しそばを食べ始めるのは、縁起が良くないとされています。

年を越してからそばを食べると、「縁起を切る」という意味合いが新年に持ち込まれてしまい、福や運を切ってしまうことにつながると解釈されているためです。

ただ、福島県の会津地方には、大晦日ではなく元旦にそばを食べる「元旦そば」という独自の風習があり、これは新年の豊作や健康を祈願する特別な文化として受け継がれています。

こだわりの一杯に|津村製麺所のおすすめ商品

津村製麺所では、そばの香りや食感をしっかり感じられる商品を幅広くそろえています。

家庭で気軽に本格そばを楽しめるため、普段の食卓はもちろん、来客時の一品としても食卓を彩るラインナップです。

津村製麺所 生そば

津村製麺所の生そばは、北海道産のそば粉「キタワセ」と超強力小麦粉「ゆめちから」を使用しています。

粗挽きそば粉も加えているため、そば本来の香りや風味をより一層楽しめ、そば湯まで美味しくいただけます。

さらに食塩不使用なので、塩分を気にされる方でも安心して食べられるのも魅力です。

「生そば」はこちら

乾そば 縁-ゆかり-

乾そば「縁‑ゆかり‑」は、古くから冠婚葬祭など様々なシーンで人とのご縁に寄り添ってきたそばです。

北海道産の原材料を使用し、心を込めて作られているため、香りや風味をしっかり楽しめます。

1袋に2食入りで、利尻昆布つゆも2袋付いており、手軽に本格そばを味わえます。

「乾そば 縁-ゆかり-」はこちらから

乾麺詰め合わせ-まごころギフト-

お歳暮やお年賀など、冬の贈り物におすすめの乾麺の詰め合わせセットです。 

北海道産の素材にこだわったそばに加え、お祝い事にぴったりの紅白うどん「めでたいめん」が入っており、新年のご挨拶などにも喜ばれます。

【セット内容】

  • 乾そば 縁 -ゆかり- … 3袋(6食)
  • めでたいめん(紅白うどん) … 3袋(6食)

賞味期限は常温で300日と日持ちする商品なので、冷蔵庫の場所を取らないのも魅力。ギフトにぴったりなセットです。

「乾麺詰め合わせ-まごころギフト-」はこちらから

まとめ

年越しそばは、「新しい年の健康」や「家族みんなの幸せを願って食べる」行事食です。

細く長いそばの形に長寿への思いを重ねたり、節目のタイミングで厄を断ち切る意味を持たせたりと、地域ごとに受け継がれてきた願いが込められています。

家庭での食べ方や味付けに違いはあっても、大切なのは気持ちを込めて味わうことです。家族団らんのひとときを楽しみながら、ゆっくりと一年を振り返り、新しい年を迎える準備を整えていきましょう。

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