節分そばってなに?由来やレシピも紹介します

節分といえば、豆まきや恵方巻きを思い浮かべる方が多いと思いますが、みなさんは「節分そば」を知っていますか?

実は、節分そばは、江戸時代から続く、節分の日に食べるそばのことです。ただ、節分そばの由来や意味を知らないままでは、せっかくの伝統的な食文化を体験する機会を逃してしまうかもしれません。

そこで今回は創業70年以上を誇る北海道北見市の製麺所・津村製麺所が節分そばの由来や意味をわかりやすく解説します。節分に食べてほしい縁起の良い節分そばレシピも合わせて紹介しますので参考にしてみてくださいね。

節分そばとは

節分そばとは、節分の日に食べるそばのことです。

節分といえば、豆まきや恵方巻きが有名ですが、節分そばにも豆や恵方巻きのように、縁起を担ぐ意味合いがあります。江戸時代から続く伝統的な食文化で、当時は全国的に食べられていました。現代では、そばどころとして有名な長野県や島根県を中心に、受け継がれています。

節分は「一年間健康に過ごせるように」という願いを込めて、「悪いもの」を追い出す行事です。そして、節分そばには、「そばのように細く長く、健康に過ごせるように」という願いが込められています。

節分そばの由来

現在は、大晦日に食べるそばを「年越しそば」と呼びますが、実は、江戸時代には「節分」に食べるそばが「年越しそば」でした。当時使われていた旧暦では、立春が一年の始まりとされていたため、立春の前の日である節分は、現代の大晦日にあたる日でした。

そのため、節分にそばを食べることで、新しい年を迎え、無病息災や健康長寿を願っていました。

しかし、明治時代に新暦が採用され、12月31日が大晦日となり、一年の節目となりました。そこで、年末の大晦日に食べるそばを「年越しそば」、節分に食べるそばを「節分そば」と区別して呼ぶようになりました。

節分はそば・恵方巻き?

節分といえば、恵方巻きのイメージもあるかと思いますが、地域によって節分ならではの食べ物は様々です。節分そばは長野県や島根県を中心に、受け継がれていますが、恵方巻きは大阪や和歌山、滋賀など、関西地方の一部で始まったと言われています。その起源には諸説はありますが、商売繁盛を願って食べられていたという説が有名です。「恵方を向いて無言で食べ切れば願いが叶う」という言い伝えがあり、太巻きを 切り分けずに1本丸ごと食べるのが基本です。ちなみに、2025年の恵方は「西南西」ですよ!

節分といえば豆や恵方巻きのイメージが強いかもしれませんが、そばなら手軽に用意できるのも嬉しいポイントです。ぜひ、今年の節分は、恵方巻きと一緒に、節分そばも味わってみてはいかがでしょうか?

節分そばレシピ5つ紹介

節分そばといっても、いつも食べるそばと基本は変わりません。しかし縁起が良いとされている具材を入れることで、節分にぴったりな節分そばが食べられます。今回は5つ紹介するのでぜひ参考にしてみてくださいね。

1、紅白かまぼこ入り「基本のかけそば」

※写真はイメージです

簡単に作れる節分そばとして、紅白かまぼこを添えたかけそばがおすすめです。紅白のかまぼこには、それぞれ特別な意味が込められています。赤色は「魔除け」、白色は「浄化」を表し、新しい季節「立春」を迎えるのにぴったりの食材です。

材料(2人前)

  • そば(2束)
  • 紅白かまぼこ(適量)
  • 長ねぎ(1/4本)

だし

  • 水(600cc)
  • 乾燥昆布(3g)
  • かつお厚削り(5g)

調味料

  • みりん(大さじ3)
  • しょうゆ(大さじ3)

作り方

  1. そばをパッケージの表示時間通りに茹でます。茹であがったら水気を切ります。
  2. 長ねぎを切ります。
  3. 鍋に水と乾燥昆布を入れて弱火で加熱します。
  4. 沸騰直前で昆布を取り出し、中火で煮立たせます。弱火にしてから、かつお厚削りを加え、沸騰させない状態を保ちながら5分程度加熱します。
  5. ボウルにざるとキッチンペーパーを重ねてこします。だしの完成です。
  6. 鍋にだしを戻し入れて煮立たせ、みりんとしょうゆを加えて再び1分程度煮ます。
  7. 器にそばを盛り付け、つゆをかけます。
  8. 仕上げに紅白かまぼこと長ねぎを添えたら完成です。

※お好みに合わせて味付けは変えてください。

2、子宝に恵まれるよう願う「にしんそば」

※写真はイメージです

おせち料理などで目にする機会も多いですが、「にしん=二親」と表現されるように、子孫繁栄や子宝を願う縁起物として知られています。にしんには「二人の親から多くの子どもが生まれますように」という願いが込められています。

材料(1人前)

  • そば(1束)
  • ソフト身欠きにしん(1枚)
  • 下茹で用の水(400ml)
  • 下茹で用の緑茶の茶葉(小さじ1)
  • 小ねぎ(適量)

つゆ

  • 水(300ml)
  • めんつゆ2倍濃縮(100ml)

煮汁

  • 水(100ml)
  • 料理酒(50ml)
  • 砂糖(大さじ1)
  • みりん(大さじ1)
  • しょうゆ(大さじ1)

作り方

  1. そばをパッケージの表示時間通りに茹でます。茹であがったら水気を切ります。
  2. ソフト身欠きにしんの骨や血合いを取り除きます。
  3. 小ねぎを小口切りにします。
  4. 緑茶をだしパックに入れます。
  5. 鍋に下茹で用の水・にしん・緑茶を入れて中火にかけます。
  6. 鍋が沸騰してきたら、弱火にして20分程度煮ます。だしパックを取り出してザルにあげて水気をきります。
  7. 鍋に煮汁の材料とにしんを入れ中火にかけます。
  8. 煮立ったら落とし蓋をして弱火で20分程度煮ます。
  9. にしんが柔らかくなったら火からおろします。
  10. 別の鍋につゆの材料を入れて、そばを入れます。
  11. 器にそばを盛り付けてにしんを乗せます。
  12. 仕上げに小ねぎを乗せれば完成です。

※お好みに合わせて味付けは変えてください。

3、長寿を願う「海老天そば」

※写真はイメージです

老は長寿の象徴として、縁起が良いとされています。長いひげと腰が曲がった姿は、まるで長寿の老人をイメージさせます。海老を食べることで、「ひげが長く伸びるまで、腰が丸く曲がるまで、長生きできますように」 という願いが込められています。

材料(1人前)

  • そば(1束)
  • 殻つき海老(2尾)

  • 天ぷら粉(40g)
  • 冷水(60ml)

つゆ

  • お湯(300ml)
  • かつお節(5g)
  • めんつゆ2倍濃縮(90ml)

作り方

  1. そばをパッケージの表示時間通りに茹でます。茹であがったら水気を切ります。
  2. かつお節をお茶パックに入れておきます。
  3. 海老の尾を一節だけ残して殻をむき、海老の背側に切り込みを入れ背わたを取ります。
  4. 海老の腹側に、数箇所5mm程度の切り込みを入れ、両端を持って筋が切れるまで、身を伸ばします。
  5. ボウルに天ぷら粉と冷水を入れて混ぜ合わせます。
  6. 鍋に揚げ油を注ぎ、180℃に温めたら、海老に5をくぐらせて2分程度揚げます。
  7. 海老に火が通ったら取り出して油を切ります。
  8. 鍋にお湯を入れて沸騰したら、かつお節を入れたお茶パックを入れます。1分程度経ってからお茶パックを取り出します。鍋にめんつゆを入れ、煮立ったら火を止めます。
  9. 器にそばを盛り付け、つゆをかけます。
  10. 海老天をのせたら完成です。

※お好みに合わせて味付けは変えてください。

4、幸運を呼び込む「鴨南蛮そば」

※写真はイメージです

鴨南蛮そばも節分そばにぴったりです。「鴨が葱を背負ってくる」ということわざを知っていますか?これは「良いことが重なって、さらに幸運が舞い込んでくる」という意味で良く使われています。鴨肉と葱をたっぷり入れた鴨南蛮そばを食べて幸運を呼び込ましょう!

材料(1人前)

  • そば(1束)
  • 鴨むね肉 (スライス)(1個)
  • 長ねぎ(6cm程度)
  • ごま油(小さじ1)
  • 水(300ml)
  • めんつゆ2倍濃縮(100ml)
  • みりん(小さじ2)
  • 三つ葉(3g)

作り方

  1. そばをパッケージの表示時間通りに茹でます。茹であがったら水気を切ります。
  2. 三つ葉の根元を切り落とし、2cm幅に切ります。
  3. 長ねぎを4cm幅に切ります。
  4. 鍋にごま油をひき、長ねぎを入れて焼き色がつくまで炒めたら取り出します。
  5. 同じ鍋に水・めんつゆ・みりんを入れて中火にかけます。ひと煮立ちしたら鴨むね肉・焼いた長ねぎを入れて加熱します。
  6. 器にそばを盛り付け、加熱した5をかけ、三つ葉を添えたら完成です。

※お好みに合わせて味付けは変えてください。

5、受験生への応援そば「とり天そば」

※写真はイメージです

受験生のお子さんにはとり天そばがおすすめです。「とり天」は「取り点(点を取る)」、「とり肉」は「幸運をとりこむ」という語呂合わせから、縁起が良いとされています。サクサクのとり天をそばと一緒に食べて、 試験での成功を祈願してみてはいかがでしょうか?

材料(1人前)

  • そば(1束)
  • 鶏むね肉(80g)
  • 長ねぎ(1/4本)
  • (A)料理酒(小さじ1)
  • (A)すりおろし生姜(小さじ1/2)
  • (A)塩(少量)
  • 揚げ油(適量)
  • (B)めんつゆ2倍濃縮(大さじ2)
  • (B)水(80ml)

  • 天ぷら粉(小さじ2)
  • 冷水(小さじ2)

作り方

  1. そばをパッケージの表示時間通りに茹でます。茹であがったら水気を切ります。
  2. 鶏むね肉を一口大に切り、(A)を加えて揉み込みます。
  3. 長ねぎは1cm幅の薄切りにします。
  4. ボウルに衣の材料を入れて、鶏むね肉をくぐらせます。
  5. 鍋底から約3cmの高さまで揚げ油を注ぎ、180℃に温めます。
  6. 鶏むね肉を入れ、中に火が通るまで揚げ、油を切ります。
  7. 鍋に(B)を入れ煮立たせます。
  8. 器にそば、つゆをかけます。
  9. 鶏むね肉と長ねぎを上からのせたら完成です。

※お好みに合わせて味付けは変えてください。

まとめ

今回は、節分そばについて解説しました。ぜひこの記事を参考にして、節分の日には家族みんなで節分そばを楽しんでくださいね!

節分そばにはぜひ津村製麺所の生そばを食べてみてはいかがでしょうか?

津村製麺所の生そばは、北海道産のそば粉「キタワセ」と超強力小麦粉「ゆめちから」を使用しています。粗挽きそば粉も使用しているので、そばの風味もより一層感じられてそば湯まで美味しく召し上がることができます。

「生そば」の詳細はこちら

生そばの他にも12月20日に新発売された、津村製麺所で初の乾そば縁-ゆかり-もおすすめです。
以前からリクエストの多かった乾麺のそばです。構想から数年かかり、ようやく販売できました!常温で賞味期限はなんと300日です。食べたいときに食べられる便利なそばです。

ぜひこの機会に購入してみてはいかがでしょうか。

「乾そば 縁-ゆかり-」の詳細はこちら

津村製麺所では、主原料を北海道産小麦に厳選した素材選びと、創業75年の歴史を持つ伝統の製法にこだわり製品づくりを行っています。
オンラインショップなら、専門店・伝統の味を手軽に購入し、自宅でそのまま味わうことができますよ。ぜひお立ち寄りください。

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